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2016年 北陸・北関東旅行記 1

新潟・十日町→長岡市→群馬・富岡製糸場



16/06/21~16/06/24   関東に引っ越して初めての車中泊。まずは近場から。

旅程
1日目 道の駅 みつまた 新潟県湯沢町
2日目 秋葉神社の彫刻 新潟県長岡市
ほくほく線 新潟県十日町
3日目 清津峡谷トンネル 新潟県十日町~湯沢町
4日目 富岡製糸場 群馬県富岡市


泊まったところ 道の駅 クロステン十日町 新潟県十日町市
●同上 同上
道の駅 赤城の恵 群馬県前橋市
風呂 明石の湯 十日町市
千年の湯 同上
あいのやまの湯 群馬県前橋市
食べたもの 栃尾のあぶらげ 新潟県長岡市(道の駅 とちお)


閑話 北国仕様

1日目   雨のち曇り
16/06/21 道の駅 みつまた

道の駅 みつまた



屋内の足湯

関越自動車道湯沢インターチェンジから9km程。三俣宿の三国街道沿いにある。苗場スキー場にも近いため、スキー・登山で立ち寄る人が多い。

建物の内外に足湯が設けられ、ちょっと熱めの湯が疲れを吹き飛ばしてくれる。

隣接する「街道の湯」は、露天が人気なのだとか。すっかり気に入った私。「今夜はここに泊まろうか」と見上げれば、1週間ほど休館との掲示が。この暑さ、入浴は外せない。残念。

でも、しばらく湯治したい、ここで。
16/06/21 道の駅 クロステン十日町

吊り雛

道の駅のショップで思わず息を飲んだ、天井から下がる吊り雛。綺麗!

十日町は、雪と着物と芸術の町。道の駅での車中泊の車は少ないが、駅から近く便利な上に治安は問題ない。
明石の湯


道の駅に併設のキナーレは、美術館・レストラン・日帰り温泉からなる複合施設である。写真中央の赤い部分が入口。湯は透明。入湯料・@600円。午後5時からは@500円。建物中央部は箱庭状で、プールの様に水をたたえ優雅。

露天風呂・休憩室・仮眠室が完備。露天風呂は温泉に必須と思っていたが、北海道以外の地では無くて当たり前みたいな。休憩室があるのは、嬉しい。更に、仮眠室まであるなんて。至れり尽くせり。
閑話
北国仕様

消雪パイプの小さな穴



雪っぴ防止柵

十日町の駅前通りを歩いて、ふと気づいた。

①消雪パイプ
雪国の新潟では、道路に消雪パイプが埋め込まれ、路上に嵌め込んだ金属板の小さな穴から溶かした雪が水となって飛び出てくる。こうして、積雪を防ぐ。小さな穴が凍ってしまう北海道では無理だが、これが出来たら、どれ程 快適だろう。

②雪(せ)っぴ防止柵
通りに立ち並ぶ建物の多くの屋根に、柵が取り付けられている。屋上に積もった雪が落下して、けが人が出ない様にするためのもの。北海道は、フラットな屋根に雪を載せたまま自然に溶けるのを待つ無落雪屋根が主流。同じ北国でも、雪対策はこんなに違う。


永い雪との戦いを潜り抜けて生まれた、人々の知恵である。
2日目   雨
16/06/22 栃尾のあぶらげ

1枚を2つに切って焼いた

昨年 関東へ引っ越して「栃尾のあぶらげ」を初めて食べた。なんと言う厚さ!なんと言う食感。すっかり虜になり、週1回は食べている。折角、近くへ来たのだから本場のあぶらげを!と、「道の駅とちお」で食べた。

メーカーの違いはあろうが、ずんと厚い。すぐに、フライパンで焼いてみた。ふわふわで、厚みが沈まない。あぁ、美味い。2枚入り320円。
16/06/22 秋葉神社の彫刻

烏天狗酒盛りの場面
下方の甕が酒宴を連想させる

秋葉神社は、上杉謙信に由来し正式名・秋葉三尺坊大権現と言う。総欅造りの奥の院に、迫力ある彫刻が施された長岡市の文化財。社殿保護のため鞘堂の中にあるため、金網越しの見学となる。しかし、所詮 屋外。雨風は凌げない。これで、文化財保護が充分か。朽ちるのが心配だ。

さて、「三尺坊」とは「大天狗」のこと。これに ちなみ雲蝶は「烏天狗」を彫った。烏天狗の酒盛り・牛若丸との決闘・烏天狗の敗北の三場面が三方に彫り上げられ、その物語性に思わず笑ってしまった。
16/06/22 千年の湯

梅雨時期の旅だけに、雨は覚悟の前。と言いたい処だが。せめて、温泉は堪能したい。で、今夜の根城は昨夜と同じ勝手知ったクロステン十日町。なぜって、この近くにもうひとつ温泉があるのだ。

千年の湯。入湯料@600円。午後6時以降@500円。玄関前に足湯があり、これも人気だ。湯は熱めで茶褐色。充実の露天風呂、休憩室、男女別の仮眠室と申し分のない設備。1日目の「明石の湯」でも同様だったが、両者の競争で成り立っている客にとっては有難い充実の設備。体の芯まで温まり、思わず笑みがこぼれた。
3日目   雨
16/06/23 ほくほく線

まつだい駅
道の駅から直

新潟県南魚沼市・六日町駅を起点とし、上越市・犀潟駅までを結ぶ。(北越急行)

2泊お世話になった十日町の道の駅のすぐ傍を走る鉄道で、JRと北越急行との2線が共存する。普通、線路が平行するだろうに、ここは線路が上下で運行。夜な夜な不思議な思いで眺めた。

経営苦しい地方線かと思いきや、なんと財政は真っ黒な黒字。ただ、北陸新幹線の開業で先は不透明との危惧もちらほら。

夜な夜な十日町の道の駅で見ていた電車の次の停車駅が「まつだい駅」。道の駅に電車駅が同居する。下駄がけ仕様、心の故郷の匂いがして素敵だ。
16/06/23 清津峡谷トンネル

信濃川支流・清津川の峡谷で、日本三大峡谷のひとつ。新潟県十日町から湯沢町・八木沢にかけた全長12.5kmを言う。中曽根総理の時代に、20億円をかけ作られた観光トンネルがある。入場料@600円。3箇所に見晴所、終点にパノラマステーションが設けられ、絶景が手に取る様だ。

溶岩がゆっくりと冷却し、岩に割れ目が入る。こうして出来た割れ目を節理といい、形状が柱の様なものを柱状節理と言うそうだ。まるで、少しづつノミで彫ったみたいだ。自然の力が創造した景観は、圧巻。
16/06/23 道の駅 赤城の恵

休憩処・情報コーナー

赤城山を臨み、眼下に前橋の市街地が広がる。自然がいっぱいなのに、街に近い。利便性抜群の道の駅。温泉・レストラン・農産物直売所や情報発信施設も備える。

なんと言っても一押しは「あいのやまの湯」。露天風呂・フィンランドサウナ、さらにプールまである。入湯料@510円。シルバー@300円。湯は透明。気持ちいい。館内は広く、長湯の家人を待つ間、あっちこっちに設けられた休憩スペースを渡り歩いた。朝から晩まで過ごしても飽きなそう。
4日目
16/06/24 富岡製糸場

2014年、世界遺産。見学料@1000円。別に、保存修理工事中の西置繭所の見学料@200円。(外観見学のみ)

明治5年創業の日本初の官営製糸工場。
当時、最大の輸出品だった生糸は、輸出量の増加に伴い粗製品が多くなり評判の低下を招いた。明治政府は、外国人技師と西洋式機会の導入により、製糸業の近代化を目指した。

製糸工場と言えば小説「あぁ、野麦峠」による女工哀史のイメージが強い。官営時代、女工の教育機関を設置したりして労働環境は、悪くなかったようだ。が、以後 民間に移行され何度も経営母体が変わる中、繁忙時は労働時間が12時間という事もあったそうな。

東置繭所は、1階が事務所と作業場で、2階が乾燥させた繭の貯蔵所。
1日数回催される座繰りの実演に、運よく遭遇した。座繰りとは、蚕の繭を鍋でかき混ぜつつ数本を縒り合わせ巻き取り、生糸にする作業。糸は蜘蛛の糸より細い。「よっぱど目が良くないと出来ないな」と家人が嘆息した。ぬるま湯と聞いた鍋の湯は60度。思いの外、熱い。ここに手を入れ続ける作業は、想像するだに過酷だ。
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