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2012年 韓国旅行記 1

ソウル・・・漢江クルーズ&牛カルビ・豚カルビ


12/03/27~12/03/30  新千歳→ソウル(大人2名)
日程    3泊4日
レート   KRW100=JPY7.25
経費
交通費 激安ツアー代金 @29,800×2名=59,600円
  (空港使用料) @1,000円×2名=2,000円
  (現地税) @2,020円×2名=4,040円
  新千歳空港駐車料金 @1700円
保険代 損保ジャパン“off”カップルプラン 2人で         3,290円
現地の交通費 Tマネー(韓国の地下鉄カード)チャージ代 @10,000×2名=20,000w
漢江観光船 乗船代金 @11,000×2名=22,000w
食事代   104,350w
雑費   10,740w
総計 70,630円+157,090w(11,395円) 〆て        82,025円


旅程
1日目 新千歳空港
2日目 支庁周辺
光化門広場
清渓広場
梨花女子大学校
南山コム韓屋マウル
3日目 広蔵市場
漢江クルーズ


泊まったところ メルディリアンホテル
食べたところ マンドゥーチンパン 肉まん・餡まん
カルビハウスえ~やんか! サムギョプサル
サンウォンブンシク(上院粉飾) ちぢみ&キンパプ
アール飯店 うどん&ビビンバ
セマウル食堂 キムチチゲ
トブロハムッケ 釜飯定食
ホテル前の焼肉屋 牛カルビ&豚カルビ&ご飯
閑話 仁川国際空港にて
ガイドの金ちゃん
支庁前
ソウルの人は足腰が丈夫!?
路上にて
地下鉄点描
ガイドの金ちゃん奮闘の巻

1日目   出発 編   今日の歩数=6,123歩  晴
昨年暮れ、HISの新春激安プランをみつけた。ソウル@29,800円。ホテル代金&往復航空券代&夕食1食込み。あり得ない、この安価。
12/03/27 新千歳空港

電気炊飯器コーナー

いつもの様に、新千歳空港からの出発。

搭乗手続きも終え、のんびりと国際線ターミナルを散策していたら、こんなのを発見。日本製の電気炊飯器。なんで、空港で炊飯器を売っているの。そう言えば、中国人が大型量販店で高級炊飯器を幾つも買い込んでいる映像がTVでよく流れている。

帰国のための空港で電気炊飯器を買う人って、中国人?わからん。
12/03/27 機内食


牛と鶏からのチョイス。私は牛。
白飯の上に牛肉やら野菜がのってるお弁当&パン&野菜サラダ&デザートの果物。料理の内容は、一昨年のソウル行きの時と、似たり寄ったり。

飲み物は、ビールを依頼した。勿論、無料。
前回は韓国ビールだったが、なぜか今回は国産ビールだ。その後、日本茶とコーヒーのサービスがあったが、ビールを飲んでる最中だったので、コーヒーはもらい損ねてしまった。2時間の飛行時間内でのサービスゆえに、慌ただしいのはやむを得ないか。
ソウルに到着
閑話
仁川国際空港にて

一昨年来のソウル。懐かしい。が、どうした事か警備がかなり厳しい。前回は、入国がスルーで出国が厳しかったのだが。嫌な予感が湧き上がる中での、入国審査。何故かどきどきはらはらするのは、毎度の事。

やっと、私の順番が巡ってきた。顔写真&両手人差指の指紋を接収。犯罪者になった気分だ。これは、一昨年の入国時にはなかった事。 ちょうど、ソウルで開催されていたサミットの厳戒態勢だろうか。ここで指紋まで取られ、韓国内で事件に巻き込まれるような事態に遭遇した場合、 悪用されて証拠として使われる可能性がないか。不安がよぎる。
閑話
ガイドの金ちゃん

ツアーバス

空港で迎えてくれたのは、現地手配旅行会社「モードツアー」のガイド・金ちゃん。

姉御肌の性格で、面倒見がよい。運転手さんの方を向いて、韓国語。私たちに顔を向けては日本語。その切り替えが、実に見事。その口から飛び出す日本語は、少々韓国訛りが残る。日本語は「塾」で習得したそうな。

この手のツアーの現地ガイドは、自分たちが紹介した免税店や飲食店などに行って財布を開かないと、まるで継子扱いで無視されることが多いが、金ちゃんは至極 公平に客を扱う。

「金ちゃん」と呼ぶのは、ご本人の希望。ソウルから北海道へは飛行機代が高いので、なかなか行かれないそうだ。今秋は、福岡に行って温泉に入って来ようかな、と。韓国は地震がなく温泉もないので、韓国人は温泉が大好きらしい。
12/03/27 マンドゥーチンパン

餡まん@1000w


肉まん(6個で3000w)

今回のツアー、免税店訪問は「新羅免税店」が予定されていたが、ソウルで開催サミットのために交通渋滞が酷く 急きょ東和免税店へ変更になった。

前回と同じ東和免税店なので、勝手知ったる地域。ツアー連が「かたつむりBBクリーム」を買い漁る買いものタイムの1時間、私と家人は食い気に走る。一昨年心そそられた饅頭専門店へ。地下鉄・光化門駅近く、東和免税店の真向いの店。男性が一人で切り盛りし、忙しそうにくるくると働いていた。メニューに日本語表記があるので、安心して注文が出来る。

狭い入口から中へ入ると、通路の台に置かれたザルに無造作にお金が入れられていた。この店、持ち帰りも出来るが店内で飲食も可能。奥で食べたお客は、帰り際にザルに代金を放り込んでいくシステム。客のほとんどが勤め帰りのサラリーマンやOLなど地元の人。それにしても、大繁盛で店の人は店頭で大忙しだし、その間に悪い気を起こす客はいないの。

ほくほくの肉まんを頬張ると、肉汁が口の中いっぱいに広がった。
ところで、お皿がビニール袋で覆われているのは、なぜ。家人いわく「皿を洗うのが簡単だからだろ。」。合理的。
12/03/27 カルビハウス え~やんか!

サムギョプサル


キムチチゲ&ご飯

ツアーの特典・焼き肉。店は梨泰院の「カルビハウスえ~やんか!」。日本語と思ったら、韓国語の「ウェヤンカン(牛小屋)」と大阪弁の「えーやんか」をかけた命名とのこと。

肉の種類が3種あり、選んだのが「サムギョプサル」。「サム」は数字の3、「 ギョプ」は層、「サル」は肉を表し、日本でいう三枚肉すなわちバラ肉の意味で、「豚の三枚肉の焼肉料理」のことを指す。

例によって、お店の人が鋏で一口大にジョッキンジョッキンと切ってくれた。肉を口に入れると、石ころの様な物が歯にあたった。良く見れば、骨。骨つきの肉をスライスするので骨も一緒に裁断され、肉の間にまるで霜降りの様に骨が納まっている。日頃、肉が得手ではない私。なので、肉料理の知識不案内。日本の「サムギョプサル」も肉に骨が入っているのかな。 肉好きな人には「いまさら。」と一笑にふされそうだが、私には新鮮な発見。

ちなみに、この店では生肉をつかっているとのこと。「なんだ、肉嫌いじゃなかったのか。」と、家人が私に言う。肉嫌いでも、この肉は肉臭くない。別モノじゃい。
12/03/27 メルディリアンホテル

向って右がメルディリアン。
喫茶と居酒屋を挟んで左がノブレス。

地下鉄5号線・長漢坪駅から徒歩3分。

格安ツアーのため、ホテルを指定することは出来ない。が、まさか前回と同じホテルになるなんて夢思わなんだ。「他のホテルも経験してみたい。」 と思いもあったが、ソウルでの足は地下鉄と決めている私と家人にとっては、便利なホテル。

このホテル、向かって右がメルディアンホテルで左がノブレスホテル。両方をまとめて「ノブレスホテル」と呼ぶ。前回は「ノブレス」で、今回は「メルディリアン」に宿泊。前回はなかった喫茶と居酒屋が両ホテルの間に出来ていた。

変わった事が、もうひとつ。前回は日本語が通じる従業員が1人だけだったが、今回はスタッフ2人とも何とか意思疎通が出来た。たとえば、「近くで、美味しい焼き肉屋さんは。」と日本語で聞くと、さっと近隣の略地図を出し丸印を書き込んでくれる。近くにスターバックスcoffeeが開店し、3年前に比べるとぐんと垢抜けた町並みに進化していた。
2日目   支庁前→光化門広場→梨大→南山韓屋村 編   今日の歩数=30,899歩  晴
閑話
支庁前

地下道にはホームレスの寝床が!
1枚物の段ボール製

3月26日と27日の2日間、ソウルで核安保サミットが開催された。つまり、私がソウル入りした昨日が最終日。今日はすでに閉幕したとは言え、ソウルの支庁周辺は、到る所で物々しい厳戒態勢。余韻をたっぷりと残していた。

プレスセンター前では、背広姿の記者風の男性が幾人もうろうろ。カメラを向けるのも憚られる張りつめた雰囲気が、一帯に漂う。

←これ、凄くない?
12/03/28 サンウォンプンシク(直訳すると上院粉飾?)

キンパプ@6000w(435円)


ちぢみ@6000w(435円)

ソウルの中心部・支庁周辺は、オフィスや観光ホテルが集まるエリア。地元の人に愛されている食堂が、沢山あるのだと。
ところが、見渡せどホテルや通信社ばかり。気がつけば、昨夜の饅頭専門店の前に来ていた。お腹もすいてきたので、饅頭専門店の並びの食堂に入る事にした。

ここは、東和免税店の道路を挟んだ向かえ。そのせいで、街のあちこちに日本語の文字が躍っている。この店もガラス窓に日本語で「のりまき、うどん、ラーメン、トッポキ」 などと書かれ、それだけで敷居が低い。
店内は、地元の人々で大賑わい。出勤前なのか、お出掛け前の腹ごしらえなのか。慣れている処を見ると、常連さんかも。

すぐに、「のりまき」がやって来た。韓国の「のりまき」は「キンパプ」と言って、寿司飯ではない「のりまき」。海苔の上にゴマ油が塗られゴマをまぶした物が多いが、この店のはゴマ油はうっすら程度で、さっぱりした感じ。うまい、うまい。と、そこへ熱々の「ちぢみ」が来た。 美味すぎる。それまで食べていた「のりまき」を横へ押しやって、「ちぢみ」に夢中な私と家人。物も言わず、ただ黙々と食べる。

さて、お勘定。店のおばちゃんに、ちょうどの紙幣を渡すと、片目をつぶって1000wを私の掌に握らせた。おまけ。御馳走さま。
支庁周辺
光化門広場

光化門
この門を潜ると景福宮

李将軍銅像あたりの地下鉄出口から地上に這い出た私たち。どうやら、初期の目的地・支庁とは方角が違っていた模様。

再び、将軍像の前に戻る。このあたり、支庁方面から「朝鮮時代の正宮・景福宮の正門である光化門」へと続くため、世宗路と呼ばれるソウルの心臓部である。2009年、それまで16車線だった道路を中央の6車線を廃止。そのスペースに幅34m、長さ557mの広大な広場が造られた。今は、片側5車線づつが広場の両脇にある。これでも、車の洪水なのに、16車線もあった時の渋滞は押して知るべし、か。道路幅がありすぎて、横断歩道を渡るのも一苦労。

広場の両脇では、沢山の車が行列をなして行き交う。そんな喧騒の中、広場ではゆったりとした時が刻まれていく。市民の憩いの場所なのが、よく解る。
清渓広場

清渓広場の目印・スプリング

清渓川

景福宮は前回訪れたので、光化門から又将軍像の前へ戻り、清渓広場へ。 ここを流れているのが、清渓川。光化門、支庁、鐘路、乙支路、東大門など清渓川周辺は人気観光エリアである。 しかも、地下鉄1~6号線の駅が、全てここから徒歩5分圏内と言う足回りの良さ。明洞、仁寺洞へも川を散策しながら行く事ができる。

清渓広場の目印・紫色のソフトクリームみたいな「スプリング」。ここが、この辺では最も賑わう場所。今日はサミットの余韻か、制服姿の警備関係者が幾人か立っていた。いつもは、もっと、まったりした雰囲気なのだろうが。川に沿った遊歩道を歩く人も、まばら。風が冷たい、そのせいかも。

次回は、暖かい季節にソウルへ来よう。そして、川沿いの景色を楽しみながら、東大門まで歩こう。
閑話
ソウルの人は足腰が丈夫!?

ここから地下に潜って、地下鉄2号線に乗る。しかし、地下の層の深いこと。無理もない。ここは、ソウルの交通の要。地下鉄1~6号線までが、地下を縦横に走っているのだ。そのせいで、通路が長い。更に、今まで体験したことがない位に、階段が多い。

ちょうど、朝の通勤ラッシュ時。地下は人であふれているが、誰もが颯爽と階段を上り下りして、行き過ぎて行った。それにしても、毎日これを繰り返していたら、スポーツクラブに通うよりも、ずっと効果的なエクササイズになりそうだ。
12/03/28 梨花女子大学校

梨花女子大学校

梨花女子大学校は、通称「梨大(イデ)」と呼ばれるミッション系の名門女子大学。大学部の学生数は15000人を超え、女子大としては世界最大級。

地下鉄「梨大」駅へ降り立つと、道行く人々はほぼ全て若い女性。校内は、広い敷地に幾つもの建物が点在し、ゆったりとした気品と清潔感が漂う。が、しかし、小高い丘に建つため、構内を移動するだけでも息が切れる。ヒールを履いて颯爽と闊歩する女子大生たち、毎日この坂で鍛えられているせいか、逞しい。

タイの大学食堂で、すっかり味をしめた私と家人。ここでの目的は、もちろん学食。 しかし、若い女性たちの群れに「俺、身の置き場所がない。」と家人は逃げ腰。無理もない。どっちを向いても若い女性ばかりでは、目の保養にはなるだろうが、眩し過ぎて、おじさんは落ち着かないだろう。事前の情報収集によれば、語学堂への留学生も多いので、男性学生もいると聞いていたのだが、想像以上の女の園。

という次第で、学食は断念。
12/03/28 アール飯店

ビビンバ@6000w(435円)
付け合わせは、味噌汁&キムチ&ナムル



うどん@6000w(435円)
付け合わせは、沢庵&プチ稲荷寿司)

学食がダメなら、この界隈で昼食。どこで何を食べよう。

通りに面したお洒落で小奇麗な店に、入ってみた。店内は、落ち着いた喫茶店のような食堂のような。言うまでもなく、客は女子大生が大筋を占める。若者が闊歩する街は、それだけで活気があっていい。

オーダーは、私がビビンバで、家人がうどん。ビビンバが目の前に現れた時、そのグツグツと煮えたぎる音に驚かされた。目の前で音を立てる熱い料理は、それだけでご馳走。「熱さ」がもてなしの一つであることを、ひしひしと感じる。
12/03/28 南山コル韓屋マウル

地下鉄・東大門運動場駅から1駅。明洞からも1駅というソウル中心部に位置する、「南山コル韓屋マウル」。

朝鮮時代、このあたりは小川が流れる避暑地だった。当時の姿を現代に残そうと、1998年にオープンしたのが、この「南山コル韓屋マウル」。伝統庭園や伝統韓屋が常時無料開放されているので、散歩がてら気楽に訪れることが出来る。

80,000㎡もの広大な敷地は、伝統家屋エリアと伝統公園エリア、そして国楽専用公演場・ソウル南山国楽堂の3つのエリアに分かれる。朝鮮時代の両班(貴族)から庶民までの韓屋が集まった伝統家屋エリアには、5棟の家屋が原型に近いかたちで移転・移築され、 中から韓服に身を包んだ当時の人々がひょいと飛び出して来そうだ。
12/03/28 セマウル食堂

キムチチゲ

ホテル近くの店で、夕飯。近所の自動車部品工場街から、仕事帰りの男性たちが、それぞれの飲食店へ煙の様に吸い込まれていく。どの店も大盛況。

迷って、結局 「セマウル食堂」へ。オーダーは、キムチチゲ@5000w(363円)。金属製の鍋の中の肉やらキムチを、従業員の女性がハサミでちょっきんちょっきん。このハサミ、2本が重なって1本になっているもの。1度切ると2本のハサミで切ったと同じ仕事量。なんと、効率的なハサミなのだろう。

チゲは、地獄の釜の蓋をあけたが如くに煮えたぎっている。ご飯にキムチチゲを投入、山盛りの韓国海苔を入れて、ごりごりと混ぜたら完成。これが、正しいチゲの食し方なのだと、片言の日本語と身振りで店の人が教えてくれた。うまい。
3日目   広蔵市場→恵化(昼食)→漢江クルーズ 編   今日の歩数=38,370歩  晴
閑話
路上にて

広蔵市場の近くの地べたに、商品が並べられていた。バンダナ・特大サイズの輪ゴム・靴の下敷きなどなど。

そこに、なんだか解らないもの発見。「賻儀」と書かれた封筒。どんな場面でどう使うのだろう。気になって調べてみた。なんと、韓国の香典袋だと。「ブウィ」と読むそうだ。日本に比べると、至ってシンプルな袋。それが、路上で売られている不思議。

文化の違いが、面白い。
12/03/29 広蔵市場(クァンジャンシジャン)

広蔵市場

広蔵市場は、東大門市場の西側に位置するソウルでも有数の人気市場。
市場のメイン通りには飲食屋台がずらりと並び、両脇の建物内では韓国伝統の韓服を扱う店やら韓国布などの店が軒を連ねる。

色々な業種の店が並び、店先には店番をする人々。そこへ、布巾をかぶせたお盆を頭の上に乗せて運ぶ人が現れた。誰?よく見れば、お盆を受け取った店先の人がお金を手渡している。市場内の飲食店からの出前か。だとすれば、これぞ広蔵市場の隠れグルメ。 彼女についていけば、市場の人たちが日ごろ食べている飲食店に辿りつけるはず。こそっと、後を追った。ところが、あっという間に見失ってしまった。

きょろきょろ見回す視線の先に、階段発見。2階へ上がったのか。ところが、2階にあったのは韓服の店だったり、どこぞの会社の事務所だったり。お盆のキミは、霧のごとく掻き消えた。幻の韓国B級グルメも一緒に。夢でも見ていたような気分。
12/03/29 トブロハムッケ


釜飯

事前予約していた釜飯屋。
大学路(テハンノ)にある「トブロハムッケ」。地下鉄4号線・恵化(ヘファ)駅から徒歩3分。家人と私は、東大門から徒歩で。

韓古民家を改造しただけに、庭先には沢山の甕が並ぶ。どこか風流な趣。店名「トブロハムッケ」とは、「いっしょにいっしょに」と言う意味。店内に足を踏み入れると、親戚の家を訪れた様な家庭的な雰囲気が漂う。

さて、「トブロハムッケ」の定番メニューといえば、「釜飯定食」@12000w(870円)。
釜飯は、黒米・もち米・高麗人参・栗・松葉・キノコ・エノキ・マツタケ・豆・松の実・ヒマワリの種・カボチャの種・銀杏などなど 栄養満載の具材が盛りだくさん。


「トブロハムッケ」の釜めしの食べ方
①釜飯のご飯を別の容器に移す。
②釜に残ったお焦げに、「トブロハムッケ」特製のユリの根(トゥングルレ)茶を注ぐ。
③釜にくっついたお焦げが剥がれるまでしばし待つ。
④ご飯やら副菜をひとわたり食べた後、最後の締めは②のお焦げ!
  お焦げの香ばしさとユリ根茶の香りがジャスト・マッチ。

副菜の詳細


味噌チゲ

聞きしに勝る副菜の多さ。食材は、毎朝市場で仕入れてくるそうな。地産の野菜というのが、嬉しい。さらに、汁物として味噌チゲまで付いてくるという至れり尽くせり。

隣のテーブルについたのが、日本人女子学生2人。最初、私たちと同じ「釜飯定食」を2人前オーダーしたのだが、すぐに店の女性を呼んでオーダー変更を申し入れた。まずは、日本語。通じないと解ると、英語。しかし、いづれも空振り。が、順々と自らの意思を一生懸命に伝えようとする。留学して現地で覚えたというよりも、 机上で学んだような主語述語がきっちりとした教科書的英語。「釜飯定食2つを頼んだけれど、2人でシェアしたいので1つを別のものに変えて欲しい。」と言う内容だ。入口にいた年配の女性は片言ながら日本語が通じたが、お運びの若い女性には日本語・英語ともに全く通じない。

にしても、言葉が通じない外国へ来て、自国語以外の言葉を駆使しても自分の意思を伝えようとする、その度胸に感服。日本の未来は明るい。
12/03/29 漢江クルーズ

河川敷

ソウルの町を分けるように流れる、漢江(ハンガン)。この川を境として、北を「江北(カンブッ)エリア」、南を「江南(カンナム)エリア」と呼ぶ。川からソウルを眺めてみよう。という訳で、漢江クルーズに出かけることにした。

遊覧船の船着場はいくつかあるが、私たちが選んだのは汝矣島(ヨイド)。地下鉄5号線・汝矣ナル駅3番出口を出ると、目の前に悠然と流れる漢江が現れた。川敷の遊歩道で、散歩する人や自転車をこぐ人々、お弁当をつまむ恋人たち。ゆっくりと流れる時間の中を、浮遊する。

まずは、遊覧船の乗船券を購入。河川敷に降りると、すぐに小屋の様なチケット売り場を発見。たしか、片道と往復があるはず。 窓口できょろきょろと見回し、「return」の文字を発見した。これが往復に違いない。「return2」と言いつつ、2人という意味のVサインを添え全て解決。1人@11000wを払うと、時間と乗り場を教えられた。日本語も、かなり通じそうな模様。それにしても、片道と往復が同じ料金なのは何故。

教えられた乗り場のカフェで、乗船までしばしのコーヒーブレイク。目の前の乗船場を眺めつつ、のんびりと寛ぐ。ここなら、乗り遅れる心配はない。手を伸ばせば届きそうなそこに係留されているこの船に、私たちは乗るのだ。漠然と、そう思っていた。ところが、乗船時間が近づくと先の船の奥にもう1隻の船がぴったりと並行して停められた。2隻との間に30cm四方程度の小さな金属製のタラップが置かれ、乗客はそこを歩き渡り、手前の船から奥の船へと乗り込んだ。なるほど、船を移動させるより、乗客の足で各自 移動させた方が、はるかに経済的かつ効率的には違いない。さすが、韓国、実に合理的。

船内は数名の日本人と、残りは地元の団体客。夕方という時間帯のせいか、乗客は少なめだ。船が動き出すと、大きなビル群が次々と視界を過り、電車が走る橋の下を潜り進む。川から眺めると、地べたを歩くのとはまた一味違ったソウルの顔が見え隠れする。林立する高層ビル、その向こうに韓国の歴史を刻む街並みがあることを、ふと忘れてしまいそうな近代的な街・ソウルが。
閑話
地下鉄点描

その1

地下鉄で移動中の車内。
お尻も膝も抜けたようなズボンをはいた50歳過ぎ位の男性が、座席に座っている乗客1人ひとりの膝に何やら下敷きの様なものとボールペンを強引に乗せて回った。置かれた乗客たちの多くは、戸惑った様子で同じ目にあっている両隣に座る人の様子をうかがう。1車両の片側を配り終えると、間をあけずに今配った下敷きを回収にかかる。その間、1分程度。そして、今度はもう片側の座席の人たちへ同じ行動を繰り返す。

下敷きには、総合写真が1枚(その中の1人に付箋がついている)とパスポート写真が2枚載っていて、その上からビニールコートされている。これは、何だろう。誰かを誹謗するため?ボールペンを渡されても、コーティングされた下敷きには書き込めないだろうに。

彼が一連の行動を終えたと同時に、車両は駅に到着。まるで事前に計算した様に寸分の時間的ロスもなく、そそくさと電車を降り去った。未だに、その行動の意味が解らない。ちなみに、韓国の地下鉄内では個人的な車内販売もあるらしい。

その2

ホテルへの帰路、地下鉄車内の路線表を繰り返し見る私と家人。ホテルが終着駅にあるなら安心だが、我らのホテルは途中駅。乗り過ごしてはならじと、耳をダンボにし眼をフル回転させて情報収集につとめていた。すると、隣に座っていた50歳位の普段着の男性がにこにこと笑いかけてきた。目が「どこ行くの。」と問う。「長漢坪(チャンハンビョン」と答えると、身振りで「あと2駅目だよ。」と教えてくれる。

次の駅で、彼は戸口の方へ歩み寄り、そこに立っていた60代位の男性の肩をごく自然にぽんと叩き、笑顔を残して電車を降りて行った。叩かれた方は、特段の言葉もなく小さく頷いて、彼が今まで座っていた私の隣の席に腰をおろした。知り合いに会ったので席を譲ったのかと思ったが、そうではなさそうな。日本なら席が空いたとみるや、さっと誰かが座ってしまうのが常だが、ここソウルではそれがない。彼が車外へ出るまで、その席への彼の権利、いや意思は生きているということか。譲る人、譲られる人、周囲の乗客、それらが阿吽の呼吸で三位一体となったように。 「目上の者を敬う」のが儒教の教え。こういう形で、日常の中で実践されているのか。新鮮な驚き。
12/03/29 ホテル前の焼肉屋

ソウル最後の晩餐。 となれば、やっぱ焼肉だ。こんな時は「混んでいる店が美味しさのバロメーター。」 と、あちこちの店先を覗き歩いているうちに、どこの店も賑わい始めた。こうとなれば、もうバロメーターも何もありゃしない。結局、この周辺の店は左程のはずれはないと言うことなのかも。

ホテルの前・スーパー隣の大きな焼き肉屋に決めた。歩き回った揚句に振り出しに戻った次第。

牛カルビ@25000w(1813円)&豚カルビ@10000w(725円)&ご飯@1500w(109円)×2

骨つき牛カルビ

豚カルビ

野菜

スライス玉ねぎ

ニンニクと焼肉のたれ

コチジャンサラダ

グリーンサラダ

キムチ

豆腐

わかめスープ

謎の料理(食べかけを撮影)


まずは、牛から。そして、豚。牛が美味しいのは、値段から推して当然と言えば当然。 しかし、豚は脂の乗り具合といい、まさに絶妙の味。 家人いわく「俺は、次回は豚がいい」。 って、牛カルビをリクエストしたのは、あなたでしょうに。

肉を包んで食べる野菜は、笊大盛りで登場。 見たことのない珍しい葉っぱもまじっていておもしろい。 私たちはこの後、2笊ほどおかわりをした。 というか、空になるとすぐに別の山盛りの笊と交換されるのだ。 東京とそう変わらない緯度のソウルで、春になったばかりのこの時期に野菜が潤沢にあるのか。

次は、生にんにくの食べ方。オイルが入った極小ステンレス容器にニンニクを入れ、網の上にあげる。 頃合いをみて、肉と一緒に野菜で包んで食べる。 これが、なんとも香ばしくて滋味深い。 日本でこんなにニンニクを食べたなら臭いが気になる処だが、 ソウルでは全く気にならない。ここには、知人が誰もいないせいかも。 はたまた、皆で食べれば怖くない心理か。何はともあれ、美味い。

最後に、小さな土鍋に入った黄色い料理が出てきた。 覗き込む私と家人。店のお姉さんに「これは何」と聞くも、 首をかしげるばかり。 まもなく、別の女性がやってきてその料理を指さし「イゴ(これ)」と言って、 何やらメモ用紙に崩したハングル文字を書き、次に漢字で「日語」と書いて私にみせた。 「これ」「にほんご」と反復する私。 それを聞いていた家人が「逆にこの料理の日本名を教えてという事じゃぁないか」。

まず食べてみるか。「茶碗蒸し」と家人。 火を通しすぎて巣のたった茶碗蒸し。 正確には蒸しではなく、ぐらぐら煮てあるような。 家人が「茶碗蒸し CHAWANMUSHI  ちゃわんむし チャワンムシ」とメモ紙に書いて渡すと、 ほどなく厨房から「ちゃわんむし、ちゃわんむし」と数名で復唱する声が聞こえてきた。

「ちゃわんむし」と教えて、果たして良かったのだろうか。 ちょっと、良心の呵責にさいなまれている。 でも、韓国で有名な「おでん」だって、明らかに日本のおでんとは別物。 天ぷらかまぼこを波打たせる様に串にさして、これでもかという程に煮込んだモノだもの。 しかも、その煮汁はスープとして飲むわけだし。 もしかすると、「おでん」も日本人が教えた名称なのかも。

後日譚
帰国後のある日、タレント・ユンソナのブログに遭遇。 そこで見たものは「ケランチム」の作り方。 掲載されている写真は、家人がソウルで「ちゃわんむし」と名付けてきたあの料理。 ケランチムは韓国の茶碗蒸しのことだそうな。 ほっと胸をなでおろした。
閑話
ガイドの金ちゃん奮闘の巻

早いもので、帰国の朝。
AM5:30、ホテルを出発しツアーに組み込まれている土産物店を訪れた後、仁川国際空港へ向かう。「眠い。」。

短い惰眠を貪った後、バスは空港へ到着し、無慈悲にも眠りは遮断されてしまった。 さて、これからがガイドの金ちゃんの腕の見せ処。 全員のパスポートを携えて、ひとり航空券の手配に走っていった。 金ちゃんの指示通り、搭乗手続きのカウンター前に並んでいる私たちツアー客。順番が来るまでに、 金ちゃんは間に合うのか。皆、心配顔。 ところが、それから間もなく、金ちゃんは全員のチケットを手に戻ってきた。さすがプロ、早っ。   

やっと順番が来て、手荷物を預ける手配をする段となった。 私と家人の荷物は、中身すかすかのリュックがそれぞれ1個づつ。 預けるのも、簡単。 と、そこへ金ちゃんが飛んできた。 隣のカウンターで手続きをしているツアー仲間のカップルが、2人揃って荷物の重量オーバー。 で、私たち夫婦の余剰分の重量を彼らに分けてあげてと。 そんな事が、出来るのか。 金ちゃんは、私たちのパスポートを隣のカウンターの航空会社職員に見せ韓国語でまくしたて、 見事に重量オーバーカップルを窮地から救い出した。 この押しの強さ、お見事。 カップルが言うには、オーバーの原因は「コチュジャンとか調味料を買い込みすぎたため」だそうな。 何はともあれ、金ちゃんの仲介で事態は丸くおさまった。


後日譚:半年以上も経ったある日、その話をしたら愚息が言った。 「それは危ない。 もし、添乗員とツアー客が一味だったら。 荷物が開けられて麻薬が出てきても、その時すでに仲介した現地添乗員はそこにはいない。 しかも、引き受けた荷物の持ち主の名前すら知らない。 なのに、自分の荷物とされた中から麻薬が出てくる。 そんな例はいっぱいあって、今もアジアの各地ではめられた日本人が終身服役している。気をつけなくちゃ。」

そう、私たちもその時不安がヨギッタさ。 でも、あれよあれよと言う間に金ちゃんに押し切られてしまった。 しかも、身元も知らぬツアー仲間でしかない人の荷物の肩代わり。 怖い、ほんと怖い。次回は断じて断ろうと、家人と顔を見合わせた。
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