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2012年 道央旅行記

沼田夜高あんどん祭り


札幌発→沼田→雨竜→北竜→歌志内→北竜→札幌


12/08/24~12/08/26
北海道北空知の沼田町という小さな町で、毎年てづくりのあんどん祭りが行われると言う

旅程
1日目 道の駅・つるぬま 樺戸郡浦臼町
沼田夜高あんどん祭り 雨竜郡沼田町
道の駅・田園の里うりゅう 雨竜郡雨竜町
2日目 道の駅・うたしないチロルの湯 歌志内市


泊ったところ 道の駅・サンフラワー北竜 施設良好・ただトイレが汚い 北竜町
温泉(風呂) うたしないチロルの湯(日帰り入浴) 歌志内町
食べたところ 道の駅・うたしないチロルの湯 なんこ定食 同上
閑話 夜店のトウキビ
車中泊の宿泊地


食べたもの 雨竜米揚 道の駅・田園の里うりゅう 雨竜郡雨竜町
清酒・雨竜沼湿原 同上 同上


覚書 走行距離 359km
ガソリン   22.50リットル 3,033円

1日目   雨のち曇り
12/08/24 道の駅・つるぬま

道の駅・つるぬま

札幌から北へ約65km、国道275号線沿いに位置する「道の駅・つるぬま」。

国道を渡った向かいに鶴沼公園と温泉があり、テニス・キャンプ・小動物園・ボート遊び、温泉と、レジャーポイントが揃う。 機会をみつけてのんびり逗留してみたい候補地のひとつだが、今日は沼田が目的なので束の間の立ち寄り。 ここのトイレは、男女それぞれに別棟。ゆったりと清潔なのが、嬉しい♪

同じ敷地に建つ「ヘルシー食品物産館・ユーティック」で、大人気のご当地名物・あつあげ(2枚いり)@220円を購入。地元の原料を使用して、店の奥で揚げたばかりの出来たて。 ホカホカで、口の中に大豆の香りと滋味がひろがる。揚げ立ては最高。
12/08/24 沼田夜高あんどん祭り

「喧嘩あんどん」

沼田太鼓

斜里町・八雲町と並ぶ北海道三大あんどん祭りのひとつ。 初めて沼田町を訪れたのは、10数年前。祭りを担うのは、役場・JA・自衛隊・そして地元のこどもたち。ツアーが催される、道内人気の祭りである。

かつては、夜が更けてくると「小学生の皆さん、8時を過ぎましたので、帰宅してください。沼田高校の皆さん、○時○分発の列車の時間です。 お乗りの方は至急駅へお急ぎください。」とローカル色いっぱいの微笑ましいアナウンスが流れた。この雰囲気が、たまらなく好きだ。しかし、現在は主力を担った自衛隊駐屯が規模を縮小し、役場とJAと地元の小中学生たちの大小10数基のあんどんが祭りを支える。夕方になると、早めに仕事を切り上げた半被姿の町人が町中へ飛び出してきた。町民総動員のオラが町の祭りが、今年もこれから始まる。

開催は今日(金曜日)と明日(土曜日)の2日間。幸運にも、目の前で鑑賞することが出来た。幻想的なあんどんの灯り、臨場感と迫力。そして、勇壮さ!言葉もなく、見入る。
閑話
夜店のトウキビ

10数年前に沼田をリピート訪問したのには、訳がある。 あんどんに魅かれて祭りを見に来たら、JA主催の夜店で新鮮なトウモロコシに遭遇した。北海道では、トウモロコシのことをトウキビと言う。「これは旨い!」と感動して、土産に10本買おうとしたら在庫が足りないと。その時、JAの農家の奥さんが言った。「今、畑からもいでくっから、ちょっと待ってて。」。5分も経たず、トウキビが届き、その場で茹でてくれた。 文字通りの産直。新鮮なトウキビの美味さにすっかり魅せられた。

味をしめた私たち、今回もまずはJAの夜店でトウキビを!と目を皿にして探しまくったが、どこにもナイ。あるのは、焼き鳥やら焼きそばばかり。人の嗜好が変わってしまったのか?今は、祭りには焼き鳥、という図式。すっかり当てが外れてしまった。さびしい。
12/08/24 道の駅・田園の里うりゅう

沼田の夜高あんどんを堪能し、今夜の車中泊の宿は昼間にリサーチしておいた、道の駅・田園の里うりゅう。 国道275号に面し、暑寒別天売焼尻国立公園に指定されている雨竜沼湿原への入り口に位置し、しかも特産品直売施設を併設する。道の駅のエントランスは広く、その奥にトイレがあるので24時間開放。

沼田の祭り鑑賞を終え直行。が、JA青年団のテントが張られ、サックスの生演奏が始まっていた。今日は某テレビ局のチャリティー24時間テレビの日で、イベントが開催中。この大音響では、夜眠れそうにない。諦めて、車中泊用の車の目隠しをひっぺがし、隣の道の駅・北竜へと向かった。 翌朝、またここへ取って返し新鮮野菜をどっさり購入。夕べのサプライズを除けば、景色もよく居心地抜群の道の駅なのだ。

雨竜米揚

雨竜米揚げ@350円

「雨竜米揚」は、雨竜の特別栽培米(ななつぼし)と北海道沿岸で獲れたスケソウダラのすり身を練り上げたもの。つまりは、天ぷらかまぼこ。注文を受けてから、油で揚げる。

この企業の本社は、留萌。雨竜米を使っているので、ここへ店をだしているとのこと。かぶりついていたら、主婦らしき女性が手土産にでもするのか数十枚も買っていった。
雨竜沼湿原

地元米で作られた清酒・雨竜沼湿原

暑寒別天売焼尻国定公園の雨竜沼湿原は、泥炭地で雪解け水や雨水などで形状を変える大小700以上の沼が点在。 春の訪れから秋まで200種以上の花や植物が見られ、手付かずの自然が今もここにある。

「北海道の尾瀬」とも言われる雨竜沼湿原の地酒。口に含むと、万年雪を抱く暑寒別の山々を映す大小の沼、その雄大で美しい景色が目の前に浮かぶようだ。
12/08/24 道の駅・サンフラワー北竜

道の駅の門

ホテルと道の駅♪

北竜は、日本一のひまわりの里。道の駅の裏手には、駅と散策路で結ばれた向日葵畑が広がる。

国道275号沿いに、2頭の龍が守る門が印象的なオランダ風建築。広い敷地には、ホテル・温泉施設(露天風呂あり)・物産販売など盛りだくさん。観光客はもとより、地元にも人気の施設である。

駐車場が広い上に国道に面している割りに、トラックなど大型車の出入りが少ない。まさに、車中泊の場所として最適。しかし、ひとつ気になるのはトイレの汚さと管理の悪さ。汚いのは、利用者のマナーの悪さもあるが、男子トイレなどは5つある洗面台のうち2つが使用停止中。残りの2つも、溜めた水のハケが悪く流れない。家人によると、洗面にきた小学生の子が、持参のコップで一生懸命に掬って排水をしていたと。女子トイレも同様に汚く、クモの巣だらけ。いまどきは、どこの道の駅のトイレも見事な程に奇麗な所ばかり。こんな所は、初めてだ。
2日目   曇り
12/08/25 道の駅・うたしないチロルの湯

なんこ定食@1000円

道央・道北・道東の中継地。国道12号と38号をアクセルする重要ルートに位置する道の駅。裏にはチロルの湯があり、ゆったりと露天風呂を楽しむことが出来る。さらに、テニス・スキー・レストラン・宿泊など楽しい時間を過ごすに事欠かない。名前のごとく、スイス・オーストリアのチロル地方によく似た景観や気候風土が最大の魅力の温泉郷。

ここで、食べたいものがある。歌志内名物「なんこ」。元来、秋田県阿仁鉱山で食べられていた料理で、北海道の炭鉱夫にビタミンB2欠乏症が発生したために、秋田出身の鉱夫により空知地方に広まったという。元祖の秋田で「なんこ」は馬の肉を指す。しかし、北海道では馬の腸のこと。つまり、ホルモン。今も「なんこ」が食べられているのは、秋田地方と北海道・空知地区のみ。

本日の「なんこ定食」
○なんこ鍋
○大根・ナス・きゅうりの粕漬け
○切干大根・凍み豆腐・油揚げの煮付け
○わかめと長ネギの味噌汁

想像とは違い、柔らかい。しかも、独特の臭いもなく、食べやすい。
12/08/25 チロルの湯

チロルの湯

道の駅の裏手にある、チロルの湯。日本一小さな市・北海道歌志内市、その道の駅に隣接した温泉宿泊施設である。旧炭鉱の坑口から毎分650リットルが湧き出る天然温泉は、大人気。

故郷へ移り住み、その後 病に倒れた友人が「いつか、うちの近くの温泉でゆっくりお泊りしようよ。すんごくいい所なんだから。」と常々言っていた。結局、果たせぬまま彼女は逝ってしまったが、それがチロルの湯。静かな山に、チロル風の景色がゆったりと展開する。無論、彼女イチオシのお湯は最高だ。

利用者の多くは、地元の人々。休憩室では、お年を召した婦人2人の話が漏れ聞こえてきた。 「うちの亡くなった父さん、なんこが大好物でさ。子供がアルバイトの帰りに、バケツいっぱいのなんこを貰ってきたもんさ。」。 やはり、このあたりでは普通に食べられていたらしい。思いがけず裏打ちを得て、妙に嬉しい私。

休憩室の目の前は、Oceanビュー。もとい、Forestビュー。 全面ガラスの窓越し、手を伸ばせば届きそうな所に広がる森に、鹿の親子が4頭ほど降りてきた。従業員の話によると、昨日はアライグマが2頭やってきたそうな。自然の懐にすっぽりと抱きとられている事を、ひしひしと感じさせられる。
閑話
車中泊の宿泊地

うたしない名物「なんこ」も食べた。念願の「チロルの湯」にも入った。 さて、あとは寝るだけ。もちろん、今夜の宿泊地は先ほど「なんこ」を食べた道の駅。

しかし、暗くなるにつれ、駐車場の車がどんどん減ってきた。残ったのは、うちの他に2台のみ。 これで、万々一にも寝ている間に暴走族の一団でも来ようものなら、助けの求めようもない。 「どうしよう。」。車中泊の宿泊地は、あまり車の出入りが多すぎても騒音で眠れない。あまりに駐車が少ないのも、治安が心配。要は、深夜の車の出入りが頻繁ではなく、そこそこに車中泊の車がいるのが理想なのだが。

家人と顔を見合わせつつ、トイレの汚さは目をつむり、1泊目の宿泊地・道の駅・サンフラワー北竜へリターン。出発時に予定していた宿泊地は、2泊とも大狂い。道の駅と一言で言っても、状態は千差万別。実際には、現地に行ってみなければ宿泊環境は分らないのだ。ことほど左様に、車中泊の場所を決めるのは、難しい。急きょ変更を余儀なくされた時のために、近くに2つ3つ候補地を考えておく事にしている。 これも、車中泊の心得のひとつ。
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