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2009年 韓国旅行記

ソウル&水原・・・ローカルな地元・人気店でカルクスクを食す



09/04/21~09/04/24 札幌⇔ソウル  大人2名
日程   直行便で行くソウル3泊4日

経費   大人2名  レイトは100円=1,350w
ツアー料金(サーチャージ込み)航空券&ホテル代金&夕食1回付 (39,000円+2,740円入国所税)×2=83,480円(1,126,980w)
入場料 京福宮&民族村 32,000w
食事&食材費 58,000w
交通費 Tmoney(地下鉄カード)&汽車賃 25,000w
海外旅行保険(2人で) 3,290円(44,415w)
雑費 46,240w
総計 1,332,635w(106,610円)


旅程
1日目 新千歳空港
2日目 景福宮キョンポックン)
国立民族博物館
北村韓屋村(プクチョンハノクマル)
仁寺洞(インサドン)
3日目 水原駅
韓国民族村(ハングクミンソッチョン)
往十里Eマート
4日目 韓信観光食品(免税店)
仁川国際空港(インチョン)


泊まったところ ●ノブレス&メリディアンホテル
食べたところ 韓一會館 骨付きカルビ
名人 石焼きビビンバ&キンパプ&焼き餃子
焼きそば&マンドウ入りうどん
黄島あさり カルクスク(韓国風アサリ入りうどん)
閑話・まとめ

1日目
09/04/21 新千歳空港

牛のトマト味
上段右端・韓国ビール「MAX」



牛より鶏が美味♪

まずは、新千歳空港に到着。
急場の資金として、日本円5000円をウォンに換金。(レート0.0884 100W=8.84円)。

大韓航空KE766便 14:05発。
所要時間・往路3:00   ソウルを目指して、いざ出発。

楽しみにしていた機内食は、牛と鶏からのチョイス。飲み物は、オレンジジュースとビールを頼んだ。 韓国人男性フライト・アテンダントは、私にオレンジジュースを、家人にビールを渡して去って行った。 家人は、下戸ですわよ。チェンジ~。

ソウル到着。同じツアーの女性たちが免税店でBBクリームを買い漁っている間に、 免税店のむかえに両替店を見つけウォンに換金。 レートは1円=13.5W。軍資金調達完了。
09/04/21 韓一會館

骨付きカルビ
2人前で4切れとは

ソウル特別区竜山区利梨院洞22-2 清和APT 清和商街

ツアー込みの一夕食なので、不満は言えないのだが。 私と家人は、「骨付きカルビ」をチョイス。 韓国では、 牛、豚、鶏を同一の店で提供しているケースは少なく、牛料理は牛専門店、豚は豚専門店。 が、この店は各種そろっていた。 目の前に運ばれてきたのは、2人でカルビ4切れと肉少々。 おまけに、箸やすめのキムチやカクテキも2人でこんだけ?という程に少量。 もっとも、自腹で追加注文すれば良いのではあるが。 肉はともかく、私はキムチの酸っぱさにがっかり。 日本の漬物も気候が暖かくなると酸っぱくなるのと同様、この時期なら仕方がないのだろうか。 本場キムチに期待を裏切られ、意気消沈。

特に飲みたい物もないので追加注文なしで出た品だけを食べていたが、 他のツアーメンバーはあれこれと別注文した。 売上で、ツアーガイドにもバックが入るのか、 私の後ろで「あら、飲み物頼まなかったのですか?」と不機嫌に言い捨てた。

入口には、今ブームのIKKOがこの店を訪れた時の写真が、大きく掲げられていた。 日本人観光客用の焼肉屋という感じ。
09/04/21 閑話
格安ツアーの泣き処の巻

これ、靴屋さん。

さて、これでホテルへ着けるゾ。 甘い、まだまだ。 これから梨泰院(イテウォン)散歩が待っているんだとさ。 こんな時間に。ここは近くに米軍基地があるので、外人に人気の街なのだとか。

中心部は一本道で、すでに閉店間近の店が多い。 その真ん中あたりでバスを降ろされ、30分後に道の下あたりに集合。 既定の予定をただ消化するだけで、格安ツアーゆえのお付き合いという感じ。

「明るい時なら、楽しい店が見つけられそうなのに」と思いつつ歩けば、その中の一店に目が釘付けとなった。 写真の靴屋さん。 まさに山積という言葉がぴったり来るほど、ただひたすらに積んである。 まるで、倉庫。

お客は、どうやってこの中からお気に入りの靴を見つけ出すのだろう。 韓国人はエネルギッシュだ。
09/04/21 ノブレス&メリディアンホテル

右がメリデイアンホテル
左がノブレスホテル

地下鉄5号線・長漢坪駅(3・4番出口)より徒歩3分

ホテルはDランク。 が、韓国では普通のホテルとラブホとの境目がない。 このホテルは、地下鉄駅から近く足周りが抜群。 近所は焼肉屋などの飲食店が並ぶ歓楽街。 コンビニも3店あり、極めて治安が良い。

我らの塒はノブレスホテルの方。部屋は広い。 ベッドは Wとシングルが1個づつ。床はオンドルだ。 こんな寒い日は、体の芯から温まる。 調べてみたら、これはベッドの下がホットカーペット状になっている「オンドル・ベッド」と言うもの。実に快適。

しかし、程なく困ったことが発生。
① バス・トイレの排水具合が悪く仕切りの硝子ドアを超え湯がトイレゾーンへ越境してしまい、床が水浸し。 トイレを使おうとすると、足元が滑る。 トイレと洗面所は広いスペースで、便器に腰かけて体を捻って右手を伸ばしても壁のペーパーへ届きゃしない。 これは、左利きで、手の長い人を想定して作っているのか。
②部屋は窓を開けると隣の建物が視界を塞ぐようにそびえているので、終日窓は締め切り。 朝、化粧をしようと鏡を覗いて愕然とした。 部屋が暗すぎて、我が顔の細部がよく見えない。 手探りで何とか化粧完了。 はてさて、一体どんな狸に化けているのやら・・・
09/04/21 閑話
身振り手振りで地下鉄カード・Tmoneyを入手!の巻
Tmoneyカード
(ティモニカドゥ)

明日からの観光に備えて、ホテルの向かえのコンビニGS25へ地下鉄のカードを買いに行った。 これが、身ぶり手ぶりの大難産。 「Tmoney ジュセヨ。」(Tmoney下さい。)と言っても通じない。 そのうちに若い男の子がレジに並び、私達に「いいですよ。 ゆっくり続きをどうぞ」との手振り。 気持はとても有難いが、当方は簡単に決着が着きそうにもないので、丁重に順番を譲った。

手が空いた店主は私達を飲み物売場へ連れて行き、中の1つを指さす。 違うって、それはジュースですってば。 次なる手段は、筆談。 私は紙に「subway ticket」と書いた。 しかし、これも玉砕。 困り果てた店主はあれこれレジの中をかきまわし、その中にやっとTmoneyカードらしきモノを発見。 これでいいのか、不安だ。

後日譚①:韓国ではチャージの事を充電というそうな。 事前に知っていればあの苦労はなかったものを。
後日譚②:韓国ではカードは買い取り式。 2500Wはあくまでもカード代金で地下鉄料金には反映されない。 つまり、今回私が使えるのはチャージ5000Wということ。 さらに、韓国・ソウルの地下鉄は「seoulmetro」と言うらしい。 何故にフランス語?
2日目
09/04/22 名人

キンパプ@2500W


焼き餃子@2500W


石焼きビビンバ@5000w

地下鉄・長漢坪駅そば

入口でのキンパプ(韓国式海苔巻き)のテイクアウトに誘われて、店内へ吸い込まれた。 すると、少々ベランメイ口調の日本語を操りながらスタッフのアジュンマ(おばさま)が近づいてきた。 メニューの写真を指して「これは、何」と聞く私に、 アジュンマは「あ、それはお勧めしない。やめた方がいい」と大きな声で言う。 「そんな事言って、大丈夫?」と声を落として囁く私に 「大丈夫、大丈夫よ。他のが美味しいよ」と、また又店中に響く大きな声で答えた。 もっとも、他の人には通じないだろう日本語だから、大丈夫には違いないが。


韓国初日なので、思いっきり韓国らしい食べ物を食べたい。 キンパプ&焼き餃子&石焼きビビンバを注文した。 石焼きビビンバにコチュジャンをかけ、底から混ぜ込む。 こんなに美味しいなんて思いもしなかった。 と感激していると、大声アジュンマが飛んできて「もっと、沢山かけるのよ」。 真っ赤になるまでコチュジャンをかけ、一心に混ぜ続けた。

そう言えば、韓国の唐辛子は日本の唐辛子程は辛くないと聞いていたが、色の割には辛味が少ない。 値段は日本円で@400円程と、驚きの安さ。焼き餃子も、うまい。 ここは、キンパプの店なのだ。 キンパプの美味しさは言うに及ばず。 想定外の石焼きビビンバのインパクトは嬉しい誤算。

それぞれ1人前づつを家人と2人で食べたら、お腹いっぱい。占めてチョッキリ10000W。 日本円で800円弱。財布に優しく、にんまり。
09/04/23 再訪

焼きそばと言うより焼きうどん
@4500W(約360円)


マンドウ入りうどん
@4500W(約360円)

2度目の来店。勝手知ったる他人の家状態で、余裕綽々。 店を入るなり、入口近くに置かれているセルフの水を調達し、奥のテーブルについた。

饅頭(マンドウ)入りのうどんは、浮いているマンドウがとても美味。 マンドウと言っても日本の餡入り饅頭とは違う。 中に挽き肉が入っていて、餃子に近い。日本語堪能のアジュンマが解説してくれた焼きそばの方は、 どう見ても限りなくうどん。 写真で見ると違って、ほとんど辛くない。 程良い汁が麺に絡んで、食感が抜群。

出てきた付け合わせを、ぺろりと平らげる私たち。 「キュウリ、もう無くなっちゃったよ」と言いながら、 アジュンマが在庫のウィンナーと白菜キムチの追加を持ってきてくれた。 今日も繁盛した様で、何より。
閑話
韓国トイレ事情の巻

巨大トイレットペーパー

ホテルから直近の地下鉄・長漢坪駅へ。 ソウルの地下鉄は、各駅ごとに番号が付られ、路線ごとに色分けされているので、 ハングルが解らなくても容易に目的地にたどり着ける仕組み。迷わずに済みそう。

これ程沢山の日本人が韓国を訪問しているのに、誰も書かないのが不思議でならない事がある。 尾籠な話で恐縮だが。

駅に着き、まずはトイレへ。 ここもホテルと同じで便器の傍に蓋なしのゴミ箱が設置されている。 注意書きは「ペーパーは便器に流さないでください」。 見れば便器の底の送り口が小さい。 これじゃぁ、詰まるのも当たり前。 私が宿泊しているホテルも、公共のトイレも総じて紙は流せない。 今回の旅行中に紙が流せたのは、仁川空港のトイレのみ。 韓国内では超グレードが高いホテル以外では、どこも事情は同じ。 日本人には、かなりのストレスだ。
09/04/22 景福宮(キョンポックン)

興禮門

守門将交代式
まるで王朝絵巻。圧巻♪

地下鉄3号線 327「景福宮」駅5番出口徒歩5分 入場料@3000W(約240円)(国立民族博物館との共通チケット)

李朝朝鮮王朝の始祖・李成桂が1394年に建てた王宮。 ソウルで現存する王宮中、最古のもの。 創建から豊臣秀吉の1592年文禄の役(壬辰倭乱)で焼失するまでの約200年間、正宮として使用されていた。 正門である光化門は、2009年まで修復工事中。

地下鉄駅から地上に出た途端に、目の前に色鮮やかな守門将交代式が繰り広げられ、茫然と見入ってしまった。 まるで、朝鮮王朝の時代にタイムスリップしたようだ。

さて、宮廷内の見学。1日に数回、ボランティアによる日本語での説明が聞ける無料日本語ツアーガイドというのがあるそうな。 日本語での説明は有難いが、「大勢での移動なのでゆっくり写真も撮れない」との口コミ情報を目にし、 入場券売場に隣接した窓口で日本語音声説明器を借りることにした。@2000W。 「六時までに必ず返して下さいね」と念押しされたが、言われるまでもない。 音声ガイドと引き換えに、パスポートを預けているのだもの。とても不安。

建物は随所に極彩色が散りばめられ、華やかにして荘厳。屋根の上や手すりで、十二支の動物たちが宮殿を守る。 「王のいる神聖な場所での殺生は禁物」という理由で、 門や宮殿の屋根の裏側は鳥などが寄りつけない様に、尖った出っぱりがつけられていた。 今を去ること600余年前の先人の知恵なのか?その工夫に、舌を巻く。
09/04/22 閑話
竹島問題は、政治家 に聞いてくれ~!の巻

韓国では、この時期に小学校や幼稚園の遠足をするのだろうか。 どこへ行っても、子供たちで賑やかだ。 しかも、同じ色のTシャツやジャージを着ているので、どのグループの子かは一目瞭然。 これは、先生も引率しやすいだろう。

一回りして興禮門へ戻ってきたら、小学生が5.6人駆けてきた。 中の1人が私と家人に言う。「Where are you from」。おう、そうきたか。 「Japan」と答えると、目を輝かせた。 そして、件の子が 「Takeshima is Koria.」と言って、にっこりと笑った。 私も、笑った。 何だかとても無邪気で可愛いのだが、こういう微妙な領土問題を振られても、リアクションに困る。 竹島は日本の呼び名で、韓国では独島(ドクト)。 竹島という言葉を、こんな小さな子が知っている事自体が驚き。 韓国の愛国教育ゆえか。 この子たちも後10年も経てば、男の子は2年間の兵役の義務が待っている。 やりきれない思いが残った。 韓国は人気の観光地にして、インターネットが進んだハイテク国である。 しかしながら、今も北朝鮮との戦時下にある。

何とかならんのか、大韓民国首脳と北朝鮮・金正日氏。
09/04/22 国立民族博物館

訓民正音
世宗が制定したハングル文字の解説書

景福宮の広い敷地の一隅にある博物館は、景福宮のチケットで入場可。 ここでは、先史時代から李朝時代にかけての民衆の伝統的生活を再現。 韓国の衣食住から生活習慣まで、人形を使い解り易く説明され、見ているだけで楽しい。

朝鮮は、15世紀半ばまで固有の文字を持っていなかった。 一部、両班(リャンバン)などの特権階級の者たちだけが、漢字を断片的に使用していたと言う。 世宗王が庶民のために、新進の学者らに命じて作った「誰もが使える簡単な文字」が、ハングル文字。 王は、反対派を押し切る形で1446年に訓民正音の名で頒布。 今では、朝鮮民族の誰もが使用する文字となった。 世界の言語中、最も新しい文字。文字自体が、発音記号である。 思惟的に作られたという点では、類がない。

鐘路でお馴染みのユニークなベンチ

出発前に日本で色々リサーチした処によると、景福宮から北村韓屋村までは徒歩10分。 それなら、訳もなく歩けるだろう。 取りあえず景福宮駅まで戻り、そこから住居表示を頼りに歩くことに。

にしても、30分以上も歩いているのに、まだ着かないってどういう事。 足が短いのか、歩幅が狭いのか。
09/04/22 閑話
道に迷った・・・の巻

ここは何処。

後日、何気に地図を眺めていたら、思いもかけない事実が判明した。

土地勘のない私たちは、方向が解らない。 取りあえず地下鉄沿線を辿るように歩いた。 国立民族博物館から景福宮駅へ一旦戻り、安国駅を通って北村へ向かうという経路。 しかし、国立民族博物館から北村は目と鼻の先。 大きく迂回して歩いていたらしい、私達。
09/04/22 ☆屋台編

トッポッキ(餅の甘辛炒め)@2000W(≒150円)



オデン(魚の練り物の串刺し)@500W(≒40円弱)
オデンの汁がスープ

程なく、屋台を発見した。路上にて“オデンとトッポッキ”の立ち食いを試みる。

紙コップに注がれたオデンのつゆは、韓国のオデン店では、ごく一般的なサービス・ドリンクと聞く。 躊躇いつつ口にすると、何と美味しいスープだろう。

オデンは魚の練り物をじっくり煮込んだ物。 これ自体は、天婦羅カマボコを煮過ぎた様なバサバサした歯触り。 むしろ、旨味はつゆの方か。

トッポッキは、日本の餅とは違う。が、程良い甘辛さで幾らでも食べられそう。美味しい。


笑顔の絶えないアジュンマ(おばさま)を見ていると、理屈抜きで癒される。 身振り手振りで、支払いも問題なく完了。 神様は、このために人間に手を作り指をつけてくれたのか。そんなはず、ないって。
09/04/22 北村韓屋村(プッチョン・ハノクマル)

北村マウル


家々の街灯

昔の韓国家屋の町並みが見られる北村韓屋村。 李朝の趣を残し、今も実際に人々が住んでいる街。

ここは、景福宮のお膝元。李朝時、宮廷に仕えていた官吏が住んでいた高級住宅街。 ほとんどの家の玄関に「セコム」のシールが貼られているのも頷ける。 しかし、日本の高級住宅街と比べると、少々混沌とした雰囲気が漂う。 それが又韓国らしくていい感じ。 どの家でも、街灯は「喜」の文字を二つ並べた模様。中国の影響がここに残る。

村(マウル)を散策していたら、野菜を売り歩くトラックに出会った。 「バナナ~○○。」と言うマイクの声に呼応して集まってきたセレブ奥様たちは、 慣れた様子で買い求めた野菜を抱えて豪邸へと戻っていった。 ここは高台、買い物は不便そう。

今 私たちが当時のままの町並みを見られるのは、地元の並々ならぬ努力の賜物と、改めて敬服。 便利に流されると、歴史は消えていく。 改めて、考えさせられた。
09/04/22 仁寺洞

仁寺洞

北村マウルから地下鉄・安国駅を過ぎれば、そこはもう屋台が続く町並み。

その昔、北村韓屋村に住む王族に仕える両班が生活に困り、 持っている骨董品を売ったと言う町がここ「仁寺洞」。 雑貨小物店やら、骨董品店やらが軒を連ねる。

家人が生理現象をもよおしたのは、仁寺洞のど真ん中。 中庭を囲むように建つショッピング・スクエアーの 眼鏡や雑貨の店を覗きながら、 ぐるりに沿って緩やかな傾斜のままに歩を運べば、いつの間にか頂上。 家人が家の近くの100円ショップで購入した韓国語会話本を取り出し、通りかかった人に問いかけた。 「ファジャンシル オディエヨ」。通じた。100円ショップの底力、あなどれまじ。
☆屋台編
09/04/22 ホットック

ホットック(黒糖入りおやき)@900W
09/04/22 芋スティック

じゃが芋の蛇腹スライスの揚げ物
@1000W
ホテル周辺の町並み

ホテルを背に左側が歓楽街

ホテルを背に右側が自動車修理工場街
09/04/22 黄島あさり

カルクスク2人前
@6000W(≒480円)×2


キムチ

地下鉄長漢坪駅④番出口から徒歩2分。

ホテル周辺の店を覗き歩いていたら、硝子張りの大きな店の前で、中年男性がスモークタイムを楽しんでいた。 「マシソヨ」(美味しいよ)と笑顔の彼。ここの店主か。 私も「マシソヨ」とオウム返し。 「ネー(はい)」。 硝子越しに覗けば、客は向かい合って何やら大きな丼の中をつついている。 「ミョン(麺)?」と尋ねると、しばらく考えた末「ソーメン」との返事。

店主の後ろについて入口を潜ると、出てきた女店員さんに託された。店員さんは「それは絶対に困る」と言う風に、手を前で左右に振り拒絶。やがて腹をくくったのか、口を真一文字に結んで、家人と私を座席へと案内した。店内は客で賑わっていたが、すべて韓国人。言葉の通じない外国人の応接を拒んだ店員さんの気持ちが、良く解る。

大きな器にたっぷりのキムチが運ばれてきた。 酸っぱくもなく、漬かりすぎもせず、最高に美味い。 大ぶりなキムチ片と格闘していたら、件の店員さんが鋏を持って飛んできた。 これで、切っては食べ、食べては切り。 皿はあっという間に空になり、待っていたようにキムチのお替りが到来。

キムチに心も胃袋も奪われている間に、主役のカルクスクが登場した。 あさりが山のように入っていて、その出汁が塩味さっぱりの上品な味を醸し出す。 麺は、白と緑の明らかに“うどん”。 日本のうどんよりも、もっちりとした食感が新鮮だ。 丼の中で泳ぐ胡瓜が、食欲をそそる彩り。

カルクスクはとても美味しく、2人前とキムチ2皿を平らげて満腹。美味かった。
3日目
09/04/23 水原駅

駅前

ソウルから国鉄「急行・ムグンファ号」を使って、30分で水原駅に到着。乗車料金@2500W(≒200円)。地下鉄だと約1時間程かかるそうな。

「駅の観光案内所で民俗村の入園チケットを買うと、無料バスの引換券が貰える」はず。 案内所を駅内で発見。民俗村のチケットが欲しい旨を表現するも、全く通じず愕然。 「Can You speak English?」って、言われてもねぇ。 案内所のお嬢さんは、困った顔ながら笑顔を絶やさず、自ら駅の外にある水原観光案内所へと案内してくれた。 駅ではなく、駅の外。

入場券を買えば、後はバスに乗り民俗村へ行ける。「民俗村2枚下さい」と言うと、受付嬢が首をかしげた。 日本語も英語も駄目らしい。身振り手振りをフル動員し、やっとチケット入手。 彼女はそのチケットを私に渡しながら、言った。 「左でバスに乗ってください」と、そこだけ、日本語。
09/04/23 韓国民族村

大道芸・綱渡り

韓国民族村は、1974年韓国の伝統文化を紹介するためにつくられた文化野外施設。入場料@12000W(≒960円)。 約30万坪の自然景観の中に、李氏朝鮮時代後期の伝統家屋26軒をはじめ、各地方の伝統家屋260軒余りが移築されている。加えて、 それぞれの地方の家財道具や、衣食住の生活様式などが再現されている。 又、園内20の工房では、陶磁器、蓑、竹器、韓紙などを実際に作る様子を見る事が出来る。 スタッフ全員が民族衣装に身を包み、農家では牛が飼われ、畑ではハルモニ(おばあさん)が苗植えをしていた。

これまで、韓国ドラマ「王と私」「チャングムの誓い」など、多くのドラマや映画の撮影に使われてきたという。 老若男女、誰が見ても解りやすく、とても親しみやすい。 この広大な敷地を歩いていると、李朝朝鮮時代の時空間にすっぽりと抱きとられているような気がしてならない。

帰り際、どこからともなく聞こえる太鼓の音に誘われてみると、大道芸の綱渡り公演中だった。 一本の綱の上をすいすいと滑るように歩く。 かと思えば、綱の上で胡坐をかいた。 まるで綱の下に、人には見えない床があるようだ。 演技者は経験豊かな齢と見受けられ、一演技が終わるたびに荒い呼吸を整えていた。 「落ちないか」。 見ているこちらまで、息があがりそうだ。
09/04/23 閑話
大韓民国(テハンミ ングク)チャチャチャの巻




「イゴ、ムォ?」 (これ、何?)と背中にかけられた声。 声の主は、研修学習で来ていた小学生5人組の1人だった。 彼のいう「イゴ」は写真左の建造物。 どう見ても、カマクラの茅ぶき製・夏バージョン。 両班(李氏朝鮮王朝時の貴族階級)の邸宅内の建物なので、 おそらく貯蔵庫かとも思われるが、もとより日本人の私には知る術もない。

返事に窮していると、私たちが韓国人ではないことに気づいたらしい。 目を輝かせて寄ってきて、口々に言う。「Where?」「From?」 「Japa・・・」。 「イルボン(日本)」と私が答えると、わ~と一斉に歓声を上げた。


中の1人が両手の人差し指を上に向け「テハンミングク」と言いつつ3回拍手。 「これ、知ってる」と、私と家人の顔を覗き見た。 「知ってる、知ってる」スポーツ観戦の応援でよくやる「日本、チャチャチャ」の韓国版。 かくして、韓国の小学生5人と私と家人の計7名で円陣を組み 、「テハンミングク、チャチャチャ」を3回敢行。 まさか、韓国旅行に来て観光地のど真ん中で大韓民国の応援をすることになろうとは、夢思わなかった。

気が付けば、旧知の間柄のように気心が通じ合う。 別れがたい思いでカメラを向けると、嬉しそうにVサインでポーズをとってくれた。 人懐っこくて、可愛い5人組との遭遇。
09/04/23 閑話

乗車券購入票
水原駅で切符を買う!の巻

民俗村からの最終シャトルバスに乗って、帰途へ。

水原駅に到着。通勤時間のせいか、人であふれていた。 ここで、急行・ムグンファ号の切符を買わなければならないのだが。 水原駅はソウル駅とは違い、日本語の断片すらも通じない。 ならば、乗車する日、希望の列車、乗車区間、等級、人数を紙に書く筆談戦法がもっとも簡単かつ確実な方法だ。 日本出発前に、ネットから乗車券購入票を印刷して往路用に書き込んでおいたものを、 乗車駅と降車駅を逆に書き直して窓口に提出した。 水原はそのまま、ソウルは漢字がないのでアルファベットでSEOULでOK。 担当者は紙をじっと見つめ、おもむろに日付をペンで指して言う。 「オヌル?」オヌルって何だ。あ、そうそう、今日という意味だった。 紙を覗き見れば、私ってば明日の日付を書いていた。 慌てて、「はい。じゃあなかった。ネー(はい)、オヌル、オヌル」と繰り返す私。

もう一つ、問題発生。 次のムグンファ号はすでに満席に近く、2人分だと離れ離れの席になるが、それでいいか。とのこと。 同じ列車でソウルに到着できるのなら、全く問題なし。ネー(OK)。
09/04/23 閑話
大田(テジョン)の「こうのたかし君」の巻

貰ったお菓子
(クラウン製菓のチョコハイム)

2枚の切符を家人と 1枚づつ分けあって、同じ車両の右と左へと別れた。

私の席は、母親と小学校高学年位の男の子と妹の計3人が、座席の向きを変えて1ボックスにして座っている。 何度たしかめても、女の子が座っている席が私の席のはず。 と、母親が「ほら、元の席に戻りなさい」と娘の背中を押した。 空いていた「母親の隣の席(それが私の席)」に座っていたのだ。 私は女の子を押しとどめて、男の子の隣の空席に腰を下ろした。

電車は走り出し、件の母子は会話を楽しんだり携帯でゲームをしたりと、リラックスムード。 15分程過ぎた頃、女の子が母親に耳打ちして席を立ち、間もなくお菓子を1箱買って戻ってきた。 その菓子の箱から2つを取り出し、にっこり笑って私の前に出した。 それを見た男の子が言う。「どうぞ、美味しいですよ。わざわざ日本から韓国へいらっしゃったのですか」。 何と、日本語ではないか。

男の子は、友達が日本好きなので、自分も日本語を少しだけ話す事が出来るが、 友達は上手く、僕はあまり上手くないのだとも。 彼は、大田(テジョン)から来た日本名「こうのたかし」君。 何故、日本名を持っているのか。韓国名を漢字で書くと、日本語ではそう読めるということか。 彼は、考え考え丁寧な日本語を紡ぎ出し、私の言葉も難しい会話でなければ聞き取れる。 母親は、目を細めて息子が日本語を話すのを見つめ、妹は尊敬と羨望の眼差しを兄にそそぐ。

彼は「日本が大好きです」と繰り返し言った。 私も「ハングク チョアヨ。」(韓国、好きよ)と答えると、彼は「有難うございます」と折り目正しく礼を言う。 大好きと言う日本という国は、彼の目にはどう映っているのだろうか。

話をはじめてから15分。 電車はソウル駅に滑り込んだ。 彼はすっと立ち上がり、背筋をぴんと伸ばして言った。 「ありがとうございました。とても楽しかったです」 軽く頭を下げる彼の右手を取り握手すると、私の右手の上に自分の左手をそっと添えた。

私は、後に残った爽やかな風の余韻の中にいる。
09/04/23 往十里Eマート

赤い棒は次の人の商品との仕切り

地下鉄5号線の往十里駅に降り立った。 往十里は下町だが、日々進化する近代的な町。 私の塒・長漢坪(チャンハンビョン)のホテルは、ここから3駅程先にある。 往十里に比べると、長漢坪はローカル。 往十里の駅やビルを見ていると、まるで、お上りさんの気分だ。

駅につながって大きなショッピング・モールのビルが建つ。 そこにEマートがある。 口コミ情報によると、ロッテマートよりも買い物がしやすく値段も安く、 混雑もなくゆっくり買い物が出来る大穴ショッピングゾーンなのだと。

確かに、 ここのEマートは品揃えが良く、広くてゆったり。客も、さほど多くはない。 まずは、食品売り場へ直行。 総菜コーナーには、お握りや生寿司まで揃っていた。

レジに並ぶと、前の人が買い物カゴから商品を全部取り出し、 レジの前に並べてレジ脇に置かれた赤い棒を商品の前に置いた。 家人が耳打ちした。 「赤い棒は、前の人の商品との仕切りだろ」。 こうすれば、レジ打ち時にカゴから一つづつ出す手間が省けて効率的で、 さらに次の客の商品と混ざらない。

文化や生活習慣による物の考え方の違いを、垣間見た。面白い。
4日目
09/04/24 韓信観光食品(免税店)

キムチの試食・・・眠い~~~

ツアーの定番、帰国直前の免税店訪問。

朝が早いので、とにかく眠い。 皆さん、買い物どころではなく欠伸の連発。思考回路もまだ寝てるし。

「ここは、江南(カンナム)」(ソウルの中央を流れる漢江の南側地区) とガイドさんに聞いたら、金浦空港の傍なのだそうな。

時間を持て余し、外へ出ると、朝が早いので人っ子ひとりいない。
09/04/24 仁川国際空港(インチョン)

仁川空港

2001年、英国の有名な建築家が大型船舶の帆をイメージして設計したと言われる近代的な空港。

まずは、搭乗手続き。混んでいるせいか、「セルフ・チェック・イン」機で大韓航空の職員が代行してくれ、順調な滑り出し。 しかし、受託手荷物も出国審査もどこも長蛇の列。 待ちくたびれて、並んだ列の先から機内持ち込み手荷物検査の様子を何気なくカメラで写したら、 係員が血相を変えて飛んできた。 私から取り上げたカメラの写真チェックをするも、怪しい写真は見つからなかった様で、ぞんざいにカメラを返して寄越した。 トレイに時計や携帯を乗せ、機械を通すというごく普通の検査風景のどこに軍事秘密が潜んでいるというのか、解らん。

やっと私の番が来たと思ったら、あろうことか機械を通った手荷物が、鳴っちまった 。別に怪しいものは持ってない。もしかして、さっきの写真騒動のしっぺ返しか。 手荷物を開けて検査を開始。 中から、昨日Eマートで買ったキムチが出てきた。 キムチは液体なので、機内持ち込みが出来ない。 担当者が上司の所へ何度か報告に通い、やっと持ち込み許可を貰ってくれた。 麻薬や覚醒剤かと疑われたかな。
09/04/24 閑話・まとめ

韓国民族村
ドラマ「王と私」の撮影で使われた屋敷

「韓国は聞く文化。」と言われる。 「解らない事は、まず地元の人に聞け」という意味だ。

夫婦二人連れで声を掛けやすいのか、ソウルでガイド本を見ながらキョロキョロしていると、何となく人が寄ってきて、何くれとなく世話を焼 いてくれる。 子供もお年寄りも男も女も、人懐っこく面倒見が良い。 しかし、ソウル市内だと身振り手振りで何とか意思の疎通は出来るのものの、 一歩ソウルを離れると日本語は全く通じない。

「言葉」。言の葉。この葉っぱの端っこでも知っていれば、 それを足がかりに話を進めることが出来る。 座学としての語学は、暗記でつまらない。しかし、拙い単語を駆使しつつ助けられた今度の旅。その喜びは、一入だ。
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